キイロなる低血圧

《30代の処女、ここにいますけど何か?》

抽象的な、女の子の日記 3

せんせい、あのね。



今日、間違えて…足元近くにいた「ありさん」を踏んでしまいました。


ありさんは、少し小さくなったまま、動かなくなってしまいました。それを、じっと眺めていました。




痛かったよね、ごめんなさい。


言い訳になってしまうのは分かっていますが、気づかなかったんです。どうか許してください。




動かしても、撫でても、謝っても、泣いても、願っても、


何をしたって、ありさんの命が戻ることはもうありませんでした。





なんて儚いものなのでしょうか。




ありさんにとって、どんな一生だったのでしょうか。


たいてい家電製品には保証書がついてくるけれど、わたしたちには明日の保証すら誰もしてくれません。



あまりにも楽しいことを後回しにしすぎていると、それを楽しむ前に消えてしまうことだってあるのです。


それは、悲しすぎませんか。






数々の偶然が重なりあって、今に生かされている。


生きてること、それだけで奇跡だと思えたら、どこからか新しい力がわいてくるようでした。





過去でもなく、未来でもなく、今を生きること。もし、苦しいのなら…目の前にある、今を変えていくのです。



まだまだ、やれること、やってみたいことだってあります。







周りの人や、ペットもです。


ずっと元気だと信じていたいけれど、それは願いにすぎません。








もう少しだけ毎日を大切に生きてみよう、小さくなったままのありさんを見ながら、想うのでした。







先生、ご無沙汰しております。


風の便りで、先生は転勤先でも、朝早くからせっせと働かれていると聞きました。情熱を持って取り組まれているお姿、とても先生らしいです。



たまに先生にお手紙を書きたくなりますが、何もないのに書いてしまったら、先生を困らせてしまうんじゃないかと思って、書けずにいます。


書くに必要な時、それはきっと学校の行事のお知らせか・学校を辞めたくなった時くらいだと思います。



先生には先生の生活がある。




それは分かってるつもりですし、壊すつもりもないです。


先生が元気に過ごせているなら、それで充分なのです。




遠すぎず、近すぎることもない。


これくらいの距離感だからこそ、心地良いのかもしれないと感じるようになりました。これは素敵な気づきです。例えるなら…穏やかな、そよ風になった気分です。



ちなみに学校の掲示板に、自己紹介がてら…わたしの作文が貼られるようです。もう転入してから結構な日にちが経っているのに、いまだに新入生扱い。


初心を忘れずに、挑みたいところです!!