キイロなる低血圧

《30代の処女、ここにいますけど何か?》

開きかけたドアが、鈍く閉まったような音がした。


もれていた光は、また暗闇へと染まってゆく。



何を浮かれていんだろう?



誰かの優しい言葉が、はるか昔のことのように感じているよ。




気持ちの波が、目まぐるしい。



きっと、誰にも理解されない。



だから、誰にも言いたくない。





白馬の王子さまなんて、夢物語にすぎない。だって、願ったって、ずっと出逢えないでしょう?






誰も、

誰一人、


守ってくれない、わたしなんて。



わたしがわたしを嫌いになっていく。


いつものことだ。